ネットワークエンジニア/メンター

牧野 耕己

KOKI MAKINO

2020年入社

業務経験12年以上のネットワークスペシャリスト

ネットワークエンジニアになる前はどんなお仕事をされていたんですか?

楽器店での販売や、法人向けの広告営業などを経験しました。
もともと人と接することが好きだったので、仕事を選ぶ際は人と関わることを軸にしていました。

どうしてエンジニアになろうと思ったんですか?

妻がネットワークエンジニアで、仕事の話をよく聞いていたんです。
職場には直接コミュニケーションをとることが苦手なエンジニアが多くて、隣の席でもメールでやりとりしていると言っていて(笑)。

その頃僕は自分のキャリアや将来に不安を感じていたのですが、接客や営業で培ったコミュニケーション能力には自信があったので、IT業界だとコミュニケーション能力が自分の売りになるのかなと思い興味を持ちました。

また、もともと働いていた楽器店でDTM(Desk Top Music)というPCを使って音楽を編集するような機材を扱っていたので、エンジニアの業務に活かせる部分もありそうだと感じました。

エンジニアという職種の中でもいろいろな種類があるのですが、ネットワークエンジニアは縁の下の力持ちのような印象を受けました。今使われている技術やシステムを支えるというところにも魅力を感じ、ネットワークエンジニアを目指すようになりました。

ネットワークエンジニアとしての1社目の企業は、どのような基準で探したのですか?

複数の企業を受けたのですが、会社の規模感や社風に軸をおいて会社を探しました。

エンジニアになると決意したのが27歳のときで、スタートとしては遅いと思っていました。今までの経験を活かしつつ1人1人の活躍に注目してもらえるところに行きたい、と考えて中堅規模の企業をメインに転職活動をしました。

また、一緒に働く人の雰囲気も重視していたので、できるだけ面接に行って直接お話することを大切にしていました。1社目の企業では社員が生き生きとしていて、向上心をもって働いている様子を感じられたのが決め手になりました。

1社目の企業様にご入社されてから研修を受けたのですか?

そうです。ネットワークについて知らないことだらけだったので、基礎からじっくり学びました。今考えると研修内容自体が特段難しいわけではなかったのですが、始めて聞いた用語も多く覚えるのに苦労しました。

早く知識を身に着けたいと思っていたので、当時は研修の時間が終わってからも毎日3時間は勉強していました。

同期の存在も大きかったです。研修後に同期とご飯を食べながら研修内容をまとめる時間を作るなど、知識をアウトプットしあうことで一度覚えた内容を忘れないよう心がけていました。

僕は今研修生を教える立場ですが、自分自身も同じように研修を受けてエンジニアになった経験があります。みなさんの気持ちに寄り添えるのはこのときの経験があったからだと思っています。

研修終了後はどのようなプロジェクトに参画したのですか?

最初に参画したプロジェクトでは、金融系や官庁系のネットワークやサーバーの運用・保守を行いました。約40社ほどのネットワークを運用していました。

ネットワークの構成も、使っている機器も、監視装置も企業ごとに違うので、同時にいろいろな種類のネットワークを扱うのはかなり大変でした。ただ、このプロジェクトでかなりの種類の機器を扱ったので、とても貴重な経験ができたと感じています。

対応するアラートも案件によって大きく変わってきます。

極端な話ですが、ホームページの種類によっては海外から攻撃を受けてしまうような事例もあります。これをDos(ドス)攻撃と呼びます。通常は1000件くらいしかアクセスがないようなページに急に何万件とアクセスがあると、サーバーにアクセスできなくなってしまうことがあります。
また、有名なアーティストのコンサートのチケットを販売するときに、アクセスが集中してサーバーがダウンしてしまったりする話もよく耳にしますよね。

これらの事例のように、サーバーの負荷によってシステムがダウンすることを防ぐために、「しきい値」というものが設けられています。しきい値が70%くらいになったらアラートが上がるので、それを確認して対処するような業務も行っていました。

システムごとに監視装置があって、通常時は定期的に信号を送って正常に作動しているか確認していました。アラートがあがったらどこでどんな障害が起きているのか見つけて対応する流れです。

いろいろなアラートを並行して確認するのは大変そうですね。

そうですね。
ただ保守・運用業務はチームで動いていることが多いので、チームメンバーと業務を分担したり、複数人で確認できるように担当を分けていました。

僕は夜勤帯の業務を担当することも多かったのですが、夜勤帯は監視しているシステムやネットワークの利用者も少ないのでアラートが上がることはそれほど多くなかったです。障害が発生するかどうかで忙しさは大きく変わります。

毎日のタスクとしてはどういったことを行うんですか?

一般的に、ネットワークやサーバーは24時間365日稼働しています。
運用・保守業務はエラーが起きた時にすぐに対応しなければいけない業務なので、日勤と夜勤に分かれていて、交代しながらずっと確認し続けています。

1日の始まりは、輪番交代の引き継ぎから始まります。
引き継ぎ後は、監視画面と呼ばれるモニターを監視しながら常にエラーに備えています。大きなエラーが起きたときはアラーム音で通知してくれるので、そのエラーがどういった内容なのかを切り分けて、復旧させるための手順を行います。これがいわゆる保守業務です。運用業務では、定期的にシステムや機器の正常性をチェックするような作業が多いです。
交代の時間がくると、その日起きたエラーの種類や対応内容などを引き継いで、1日の業務が終わります。

このプロジェクトでのやりがいや大変だったことを教えてください。

最初は覚えることが大変でした。
全てのシステムが大手企業のもので、セキュリティが強固な分、手順が細かいところまで決まっているんです。本番環境を触ろうと思ってもすぐに入れるわけではなくて、本番環境を触るための踏み台があって、その踏み台のサーバーから経由するような流れで対応していました。セキュリティ面で学ぶことも多かったのですが、その分覚えることだらけでした。

手順書自体もデータに残すことが許されないようなプロジェクトだったので、すべて紙媒体で保存されていました。セキュリティの関係で作業を行っている部屋から持ち出すこともできないので、障害が起きたら分厚い手順書で対処法を調べていました。

大きな障害が発生したときにチームメンバーと協力して解決できたときは、とてもやりがいを感じました。

最初のプロジェクトでは最終的に統括リーダーも担当していたので、手順書もかなり読み込んでいたんです。障害が発生した際にリーダーとして焦らず対処できるのはかっこいいと思って頑張っていました。内心バクバクしてるんですけどね(笑)

手順書って基本的な情報が書いてあるものなのですが、知識が少なくても手順書をしっかり読めば対応できるようになっているんです。ただそこで知識をもたずに指示通りコマンドを打っていくのと、それがどんなエラーなのかを理解して対応するのって全然違うんです。

リーダーになるまでに基礎からしっかり知識を身につけたことによって、リーダーになってからはさらに自信を持って早く対処できるようになりました。

資格もこの頃取得したんですよね?

そうです。CCNAとCCNPの資格を取得しました。
CCNAはネットワーク機器の大手であるCisco社による認定資格です。基礎的な内容がほとんどですが、範囲は広いので幅広い知識を身につけるのは大変でした。
CCNPはCCNAの上位資格で、資格を得るためには3科目受験しないといけないんです。業務と並行しながらの学習だったので、1つの科目に合格するのに3ヶ月ほどかかりました。

資格を取得してからは業務内容の理解度があがっただけでなく、ネットワーク全般の理解度が深まり広い視野をもって働けるようになりました。ネットワークエンジニアとしてはもちろんですが、このあとの社内SEの業務でも活かすことができたので、取得してよかったと思います。

その後マネージャー業務も行ったんですよね。具体的にはどんなプロジェクトだったんですか?

金融系のプロジェクトのサービスマネージャーを担当しました。

サービスマネージャー業務は、クライアントとチームメンバーとの間に立つような役割でした。クライアントから依頼があったときに手順書を作り直したり、チームでの要望や改善点などをクライアントにお伝えして対応したりしていました。運用・保守だけでなく構築にも関わり、よりクライアントと近い立場で働くことができました。

マネージャーとしての業務は、知識や高度なスキルを持っているだけでは対応できないんです。お客様との対話力であったり、コミュニケーション能力がさらに鍛えられました。

牧野さんのコミュニケーションスキルが活かせるようなポジションだったんですね。3つ目のプロジェクトはどんな内容ですか?

このプロジェクトではメールに特化した保守・運用を行っていました。
メール系のエラーで運用・保守部隊で対処できなかった障害が、エスカレーションされて最後にたどり着くようなところだったので、メール系の知識がかなりつきました。

エラー対応が長引いてしまってお客様に影響を及ぼしてしまう際に、プロバイダのホームページで告知をするという判断なども行っていました。
例えば警察から依頼があって、この事件の犯人がここのプロバイダのメールアドレスを使っているかもしれないから調査してほしいとか、そんな相談を受けたりもしていました。

毎回同じ業務というよりは、その時々でクライアントや他部署と相談しながら対応する業務が大半を占めていました。

2社目の企業には社内SEとしてご転職されたのですか?

そうです。
今まで参画したプロジェクトでは、チームでの団結力がすごかったんです。ただ案件が変わってしまうとせっかく築いた団結力をまた1から築く必要が出てくるのがもったいないなと思っていて。いろいろな人と出会えて経験をつめるのでどちらがいいというわけではないのですが、一度腰を据えてチームで長く仕事してみたいと思うようになりました。

今までの幅広い経験を活かせる仕事ってなんだろうと思って転職したのが、社内SEです。

ネットワークエンジニアから社内SEに転職される方って結構いらっしゃるんですか?

社内SEの業務ってとても幅広いんです。

新しく入社した人のPCをセッティングしてお渡ししたり、PCやITシステム関連の社員からの問い合わせ対応だったりと泥臭い仕事も多いです。社内ネットワークの構築・運用や、社内に新しいITシステムの導入なども行います。

例えばGoogleドライブを導入するとしたら、ノウハウを身に着けて保守したり運用しないといけないので、アプリケーション層などのレイヤーの高いところの知識が求められます。

PCに関する基礎知識だけを持っていても、ネットワークの構築までするのは難しいです。
ですので、もともと知識を持っているネットワークエンジニアから社内SEになる人、なれる人は多いと思います。
CCNAの資格も幅広い知識を習得できるものなので、CCNAを取得した人も社内SEとして活躍しやすいと思います。

2社目の企業では、どういった業務を行っていたのですか?

主には社内で使われているITツールなどでエラーがあった際に対応していました。

この企業は、全国で100店舗以上のエスティックサロンを運営している会社でした。店舗ごとにネットワークを使っているスタッフがいて、それも20代前後の女性スタッフが多かったので、全くネットワークの知識がない人の問い合わせに遠隔で対応するのは大変でした。「インターネットが使えなくなってしまいました。どうしたらいいですか?」などといった連絡は多くて頻繁に対応していましたし、予約システムが使いにくいといった意見を聞いて構築しなおしたりもしていました。

店舗のスタッフたちに「ここの回線見せて」とテレビ電話で伝える事自体、本当に大変だったので、全ての店舗のネットワークを全部同じ構成に整えることから行いました。
ラックを置いてきれいに整えて、何かあっても店舗のスタッフだけで対応できるように少しずつ改善していきました。

セキュリティ面の改善も行いました。
店舗のインターネット環境が、自宅で使うような規模のインターネット環境だったんです。VPN(Virtual Private Network)という本社や店舗間をバーチャル的に専用線でつないだようなネットワークがあるのですが、そういったものの構築を行いました。顧客情報や予約情報をやり取りしてもセキュアに通信できるようになりました。

社内のIT関連のものは全て自分が対応しなければならなかったので、スタッフからの問い合わせに対応しつつ、改善すべきところを見つけていくという日々でした。

社内SEならではのやりがいはありましたか?

自分で全て判断すること、ネットワーク関連のことは全て自分が責任を持たなければいけないことは、大変なことでもありやりがいでもありました。

また、もともと自分自身もITの知識がない状態からエンジニアになったので、ITに詳しくない人がどこに困っているのかを把握して分かりやすく説明できるのは自分の強みだと感じました。この強みは現在の研修担当としての業務にも活きていると感じています。

その後も社内SEとして2社ほど経験されていますね。
それぞれどのような業務を行っていたのですか?

3社目の企業はシステムの制作会社だったので、社内のネットワークだけではなくて、お客様に提供しているシステムがのっているサーバーやネットワークも保守していました。

今までは社内ネットワーク扱っていたので、古くなった機器のリプレイスなどでしかネットワークを扱うことがなかったんです。ここではお客様から依頼があると1からネットワークを設計して構築するので、ネットワークの知識がフルに使えたのはやりがいがありました。いわゆる設計と呼ばれる業務にも携わっていて、お客様と打ち合わせをして、要望を汲み取ったきれいなネットワークを作っていました。

4社目の企業は、2社目と同じように社内のネットワークを管理していました。
社内SEの業務って本当に幅広いんですが、ここではセキュリティ面の向上を行ったことが大きな成果ですね。資産管理ツールという社内PCに入れてセキュリティを強化するツールを導入して構築しました。

3社で社内SEを経験して、感じたことはありますか?

社内SEになってからも今の研修講師になってからもですが、ネットワークエンジニアとして規模の大きいプロジェクトに参画していた経験はかなり活きていると感じています。規模の大きさゆえに簡単なコマンドを打つときでもダブルチェックや綿密な確認を徹底しなければいけなかったので、その習慣はいつまで経っても抜けていなくて、おかげでミスは減らせていると思います。

社内SEでは決まった手順書はないので、何かあったときに自分で考えて解決しなければなりません。社内で問題が起きるたびに毎回新しい技術を学ぶことは大変ではありましたが、自分の知識がどんどん増えていくのを感じて楽しかったです。

ネットワークエンジニアを目指す人は、まず「OSI参照モデル」という通信を行うためのモデルを学ぶのですが、ケーブル自体を定義する「物理層」からソフトウェアやアプリなどを定義する「アプリケーション層」まで全て関わるのが社内SEという仕事だと感じました。

Gizumoにはネットワークの研修講師としてご入社いただきましたが、どうして講師をやってみようと思ったんですか?

これまでに幅広い業務を経験し、そこで身につけた知識を誰かに伝えていきたいと思ったからです。
エンジニアとしての経験や社内SE経験など、様々なキャリアを目指す方たちのお役にたてるのではないかと感じました。

また、Gizumoではこれから頑張っていきたいと思っているエンジニアの卵を教えるという点にも魅力を感じました。自分自身も未経験から知識を身に着けてネットワークエンジニアになったので、知識がまだない人に寄り添って分かりやすく伝えることは自分だからこそできる役割だと思い、Gizumoに入社しました。

現在担当されている業務の内容を教えてください。

僕が入社したときはネットワーク研修自体が確立されていなかったので、研修メソッドから研修内容まで、まずは1から作っていきました。最初はとても大変でしたが、ないものを作り上げるというところにとてもやりがいを感じました。

今でも研修の内容は日々アップデートしています。何度も改善を繰り返し、ブラッシュアップを続けています。

現在のメイン業務は、研修生のメンタリングです。
まずは朝のミーティングで研修生と1日の流れを共有し、質問や分からないところがあればその都度回答しています。カリキュラム内容のキリがいいところまで進んだらレビューも行っているので、皆さんの理解度を日々チェックしながらバックアップしています。

社内のネットワーク関係の管理も行っています。ルーターが故障したときに直したり、セキュリティ面でのチェックを行ったりしています。

GizumoではDX支援を行っている事業もあるので、お客様からネットワーク関係の相談があれば、その事業部のメンバーと一緒にお客様サポートを行う場合もあります。

ネットワーク研修は牧野さんが1から立ち上げたのですね。他社様の研修と異なる点はありますか?

大きく異なるのは、知識の言語化に重点をおいていることです。

1つ1つの単語や知識を点と点で覚えていても、誰かに質問されたときに線で結んできれいに説明できる人は少ないと思います。説明するためには深く理解していることが必要です。レビューの際にも、言語化できるかというところに基準を設けて理解度を確認しています。

また、ルーターやスイッチなどの実機も用意しています。座学で知識をつけるだけでなく、研修の段階から実機を触って構築してみることで、現場に出てから戸惑う機会を最小限まで減らすことができています。

研修はどのような流れで進めていくのですか?

研修カリキュラムは、基礎研修、実践演習、資格の学習と3つのフェーズに分かれています。

研修期間は2ヶ月間なので、セクションごとにレビューを行って、短期間で集中して知識をつけていくイメージです。レビューは2~3日に1回行います。最近はリモートでの研修が多いですが、毎朝僕と研修生でオンラインミーティングを行っているので、研修中に顔を合わせない日はないです。

CCNAの資格が取得できる程度の知識が身についていることを研修終了の目安としています。CCNAの資格試験に近いレベルの確認問題をセクションごとに設定しています。

試験のタイミングによりますが、多くの研修生が研修中にCCNAの資格試験に合格しています。

研修をスムーズに進められる人の特徴はありますか?

やっぱりやる気ですね(笑)。

というと精神論に聞こえるかもしれませんが、まずはネットワークエンジニアになりたいという強い気持ちを持っていることが大切です。「この日までにここを終わらせよう」と一緒に目標をたてていても、その2つ以上先まで進めてレビューに臨んでくれる方も多いです。

中には覚えることが苦手な方もいますが、やる気があれば僕も人一倍サポートしたいと思ってしまいます。

講師である僕と気兼ねなくやり取りしてくれることも重要だと思います。
自分1人で考えてレビューまで一切連絡してこない方より、分からないところを気軽に質問してくれる方のほうが伸びは早いです。僕からもコミュニケーションをとるようにしていますが、研修を受けていただく方はぜひ自分から積極的に質問してください。

牧野さんが研修中に意識していることはありますか?

技術を身に付けるだけではなく、人として成長してもらえるような研修にできればと考えています。

研修が終わってプロジェクトに参画してからも、周囲に信頼されていろいろなことに挑戦させてもらえるような人でいてほしいと思っています。ネットワークエンジニアの先輩として、社会人の先輩として、技術面以外の部分もアドバイスできるよう心がけています。

例えば上司とのコミュニケーションに苦手意識を持っている方だったら、「レビューの際は必ず敬語を使ってできる限り丁寧にやりとりしてみよう」とあえて上下関係を意識してみたりもします。

1人1人の性格やお人柄に合わせて研修の進め方を変えられるのは、マンツーマンの研修ならではですね。

研修を途中で挫折してしまう方もいますか?

正直挫折される方もいます。
カリキュラムを進められなかったり大幅に遅れをとってしまったりして、自分には向いていないと思ってしまうパターンが多いです。なぜ進められないのか、なぜ覚えられないのか、という原因をできる限り一緒に考えるようにはしていますが、ご自身で難しいと判断されるのであれば引き止めることはしないです。

エンジニアというお仕事は、日々新しい技術を吸収していくことが求められます。
研修の段階で学ぶことが難しいようなら、プロジェクトに参画してからも大変な思いをするのではないかなと思います。

研修が終わったあとも、元研修生の方と連絡をとることはありますか?

あります。僕は研修講師ですが、一方でネットワークエンジニアの先輩でもあるので、プロジェクトに参画してからも何かあったらアドバイスできればと思っています。

元研修生の中には、月に1回面談をしてほしいと言ってくれる方もいます。僕もみなさんが頑張っている様子を知りたいので、そういった方とは毎月決まった日にお話して業務のことや悩みなどを聞かせてもらっています。

研修後はどんなことで悩む方が多いですか?

技術的なところはプロジェクトによって違うのですが、メンタル面での悩みは共通してよく聞きます。

例えば、研修が終わってから希望するプロジェクトにすぐに参画できない方もいます。様々な業務を経験して幅広い技術を身につけられることは良い点でもあるので、「どんなプロジェクトからも自分で意識して技術を吸収していけるといいね」という話はよくします。

また、「業務中によく叱られるんです」という悩みを聞いたときは一緒に改善策を考えたりもしました。「これについてテンプレート作ってみよう」とか、「こんな報告の仕方を心がけてみるのはどうかな?」とか、少しでもその方の業務改善につながるといいなと思います。

このご時世ですので、リモートワークが続いて誰かと話す機会が減っている人も多いと思うんです。そんな中でもみなさん頑張ってくれています。悩みだけではなくて、趣味などの他愛もない話をして、明日からまた一緒に頑張ろうって思ってもらえると嬉しいです。

ネットワークエンジニアとしてお仕事する上で、心がけてほしいことはありますか?

業務の中で直接触れるのは機器や画面ですが、自分が行う業務の先に人がいるということは忘れないでいてほしいです。
淡々と機器を触る仕事だと感じてしまいがちなのですが、ネットワークエンジニアの仕事は見えないところで多くの人に影響を与えています。自分たちの仕事が世の中において重要なものであることを常に意識しておいてほしいです。

ネットワークエンジニアの1番のやりがいはなんだと思いますか?

誰もが何事もなく使っているシステムを、自分たちの知識や技術力で支えているということが1番のやりがいだと思います。

ネットワークエンジニアは、誰よりも先にエラーに気がついて対応しています。「みんな何事もなくこのシステムを使っているけど、実はエラーが起きていたんだよ。気づかれる前に自分たちが解決したんだよ。」と思って誇らしくなることも多いです。

ですので、誰かを支えることにやりがいを感じるような人は特に向いていると思います。
毎日同じ作業を行うことも多いですが、いつも責任感をもって働いている人はエラーや異常にいち早く気がつきます。ただの機器を扱っているという気持ちではなく、誰かのためという意識が根底にあるからこそできることだと思います。

最後に、ネットワークエンジニアをめざす方に一言お願いします。

どんな職業でも最初は分からないことだらけですよね。ただ、しっかりと学んで知識を身につければ、誰にでも活躍するチャンスがあるのがネットワークエンジニアの仕事だと思います。
研修でも1からサポートしますので、頑張りたいという気持ちがある方は挑戦してほしいです。

僕もみなさんと同じように、最初は知識が全くない状態からネットワークエンジニアになりました。現在研修講師として技術やノウハウをお伝えできているのも、みなさんと同じスタートを経験したからこそだと思っています。不安な気持ちもワクワクする気持ちも、日々共有しながら一緒に頑張っていけたらと思います。

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